部下に課すべき「8つの訓練」とは:「仕事ができるやつ」になる最短の道(1/3 ページ)
今回紹介するのは、私がコンサルティング会社に在籍中、部下に教えてきた「8つの訓練」。ごくシンプルで当たり前のことだが、じっくり取り組んでほしい。
集中連載:「仕事ができるやつ」になる最短の道 について
この連載は安達裕哉著、書籍『「仕事ができるやつ」になる最短の道』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。
「一度に大きな変化を起こすことは誰にもできない。仕事で何かを成し遂げようとするならば、それなりの時間をかけて物事に取り組む必要がある。小手先のテクニックでは、仕事ができる人にはなれない」
毎日2万人以上が訪れ、月間150万PVを誇る「仕事の本質」を突いた人気ブログ「Books&Apps」の著者が初めて明かす、“仕事ができるやつになる法則”。
悩めるビジネスパーソンの心にじわじわと響き、「明日を踏み出す一歩」がチャージされる1冊です。
私はコンサルティング会社に12年間在籍したが、入社して4年目に管理職となり、それ以来ずっと、部下に仕事を教えてきた。とはいえ、難しいことを指導してきたわけではない。上司から受け継がれ、「ごく当たり前」とされていたことを指導してきただけだ。
内容はごくシンプルで、おそらくどこの会社でもやっている普通のことだろう。が、個人的に重要な訓練ばかりであると思っているので、いずれのテーマもじっくり腰を据えて取り組むべきだと思う。
1.時間管理
時間管理は新人に最初に教える技術であり、全ての仕事の根幹をなす技術だ。手帳の使い方、タスク管理の方法、スケジューラの使い方などの基本的スキルからなる。
時間管理ができず、タスク漏れがあったり納期の遅延を頻繁に起こしたりする人物は、頭が良くても「信用できない」というレッテルを貼られてしまうため、上司が真っ先に教えるスキルだ。
2.文章力の強化
われわれは物書きではないが、メールや報告書、提案書、各種資料など、文章力が求められるシーンは非常に多かった。
「文章くらい、訓練不要ですよ」と言う人もいたが、大抵の人は文章を書き慣れていないため、文章を書かせてみるとイマイチなのも少なくなかった。メールなどが分かりにくいと、顧客からのクレームに直結する場合もあるので、文章に気をつかうのは当然であった。
具体的な訓練法はさまざまだが、私は「セミナーのテキスト」を片っ端から短く要約させるという訓練をした。小説家を目指すわけではないので、これで十分である。
これは自社のノウハウを学ぶと同時に文章力も上げることができる。けっこうなボリュームがあり、テキスト数も100近くあったため、部下はさぞかし大変だっただろう。だが、1年も経てば皆それなりの文章が書けるようになる。
関連記事
- なぜ「頭が良い凡人」になってしまうのか?
世の中には「頭の良い凡人」が少なくない。今回は彼らが成果をあげられない「5つの原因」を紹介する。 - 何もしない時間を作ることが、未来への「投資」
世界トップリーダーが支配する、時間に関する3つの法則。今回は、自分への投資について考えてみましょう。 - 「自分は成長していないなあ」と感じたときにやるべきこと
「仕事はやりがいがあるし、楽しい。でも、自分の成長を感じることができない」。こんな悩みを抱えている人は、どうすればいいのでしょうか? 筆者のサカタがオススメする方法は……。 - 「出世」するのは誰? “試す”ことができる人
出世する人というのは、何にでも興味を持って知ろう、試そうとします。富士山の裾が広いのと同じように、志を高くすると人としての裾が広がり、何に対しても対応できる人になれるのです。 - 出世に必要なのは、当たり前の「誠実さ」と「道徳心」
30代半ばで不動産会社の専務にまで出世したAさん。彼の言う、出世する人に共通する「当たり前の誠実さ」とはどういうことなのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.