出世族に共通する“転職”の決め手とは:銀座で学んだこと(2/4 ページ)
出世族に共通する“転職”の決め手は一体何なのか。年収などの待遇と思う人もいらっしゃると思いますが、意外にもそうでないことが見えてきました。
会社を作っているのは「人」
「重要なのは、年収や福利厚生よりも周りにいる人だよ」と話すのは、大手不動産会社の専務Bさん(50代半ば)。
大学卒業後から現在の会社にお勤めになられ、今年で約30年。若手のころから未開拓地だった北海道某所のマンション建設などに携わり出世街道をひた走ってこられたので、ヘッドハンティングの話も多くあったそうです。「僕は、転職をしたことはないけれど、やっぱり大事なのは人じゃないかな。会社は人が作っているものだから。お金は一瞬でなくなっちゃうけど、人はずっと続く」とおっしゃいます。
Bさんは現在、専務と支社長を兼任していて、人材育成に熱心に取り組んでおられます。大手企業になればなるほど人が見えなくなりがちですが、Bさんは派遣社員や宅配便のお兄さんにまで声を掛けることを忘れません。
話を銀座に移しますと、われわれの業界でも「転職」という言葉が合っているのか分かりませんが、お店を移ることがあります。それは、ヘッドハンティングのようなこともあれば、自ら探していく場合もあります。
水商売を扱うドラマなどで「女の子は商品だから」というシーンを見かけることがあります。言葉の意味は通じますが、人を「商品」としか言えないお店の多くは、潰れたり経営が傾いたりしているような気がします。
クラブは女の子がいないと成り立ちませんから、彼女たちは商品ではなく、大切な“財産”なのです。ですから、出世族のみなさんが「お金じゃない。人を見て、移るかどうするか決めるんだ」とおっしゃる意味は、生意気ながら私にも分かるような気がします。
Bさんは、「1人でできることはたかがしれている。人は機械じゃないから、それぞれにあった褒め方や叱り方がある。個々が同じ方向を向いていれば会社全体がいいように動いてくるのは、やっぱり人が会社を形成しているからなんだ」と、穏やかに答えられました。
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