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日本初の試み、新宇宙ビジネスカンファレンスに込めた思い:宇宙ビジネスの新潮流(1/4 ページ)
10月末、日本で初めて民間による新宇宙ビジネスイベントが開催された。筆者は発起人の一人として企画委員会代表を務めたわけだが、なぜ日本での開催にこだわったのか、その背景をお伝えしたい。
2015年10月26日、日本初の民間による新宇宙ビジネスを紹介するカンファレンス「SPACETIDE 2015」(主催:内閣府宇宙戦略室、SPACETIDE企画委員会、後援:経済産業省)が開催された。
日本の宇宙ベンチャーや著名投資家のパネルセッション、月面無人探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参戦する世界の宇宙ベンチャー(関連記事)のプレゼンが行われ、宇宙政策担当の島尻安伊子内閣府特命担当大臣も来場された。
会場には起業家、投資家、エンジニア、研究者、デザイナー、政府関係者など総勢500人が一堂に会し、約1000人がカンファレンスのライブ配信を視聴するなど大盛況だった。
筆者自身もSPACETIDE企画委員会代表を務めさせていただき、本カンファレンスの企画・運営に携わってきた。なぜ日本でこうしたイベントを企画、開催するに至ったのか。今回はその背景にある思いをお伝えしたい。
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