なぜ「ココイチ」の味は“普通”なのに、トップを独走しているのか:水曜インタビュー劇場(カレー公演)(3/7 ページ)
「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)を運営している壱番屋の業績が好調である。市場をみると、ココイチの店舗数は1000店を超えているのに、2位のゴーゴーカレーは80店ほど。なぜココイチはここまで「独走」しているのか。同社の取締役に聞いたところ……。
アンケートハガキは月に5万通
宮崎: いや、最後まで聞いてください。「お客さま目線」の経営を実践するために、店内にアンケートハガキを置いているんですよ。テーブルの上に置いていますし、レジの近くに置いています。
土肥: え……と、次は何を聞こうかな。
宮崎: アンケートのハガキ、月に何通来ると思いますか?
土肥: 1店1通として、1000通くらいですか。
宮崎: いえ、月に5万通ほど来るんですよ。
土肥: 5万通も!
宮崎: どんなことが書かれているかというと、メニューの要望、店への要望、経営者への要望など。緊急に対応しなければいけないことは、すぐに担当者に連絡がいくようなシステムになっています。例えば、お子さまカレーを注文されると、お菓子またはカプセル・トイ用のコインが付いてくるんですよ。しかし、お客さまから「お菓子をもらっていない」といった声をいただいた場合、どういった対応をするか。担当者は、すぐに届けなければいけません。クルマで2時間、3時間かかるところでも、お届けに参ります。
土肥: 送ればいいのでは。
宮崎: 当社は違います。お客さまのところに届けます。
土肥: そこまでする必要はないでしょう。
宮崎: そう感じられるかもしれませんが、昔からこのようにやっているので、社内では当たり前のように感じているんです。
土肥: 確かに「お客さま目線」は徹底されているのかも。いま「徹底」という言葉を使いましたが、他社が真似できなかったのはそこかもしれません。
考えてみれば、店内にアンケート用紙なんて置きたくないですよね。できれば、クレームなんて聞きたくないですから。ワタクシが店長であれば、アンケート用紙を隠すかも(笑)。
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