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マクドナルドは復活することができるのか(3/5 ページ)

ハンバーガー業界に次々と新興勢力が登場している。迎え撃つ既存勢力もふと気がつくと強大なリーダー企業・マクドナルドの迷走によって相対的にポジションが変化して優位なポジションを占めている。そうなってくると、一層厳しくなるのがマクドナルドの復活だ。

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バリュープロポジションで考えるマクドナルドの軌跡

 顧客にどのような魅力を打ち出し、競合と差別化を図るかを考えるポジショニング。その大元となる考え方を「バリュープロポジション」という。基本は価格に対して、どの程度の価値を提供するかという二軸で考える(図参照)。

  この図上で年代を分けて考えると各社の位置付けが分かりやすい。本来のポジションはマクドナルドが業界標準の位置付けでもある「中価値戦略」である。新興勢力進出前は、モスバーガーとフレッシュネスバーガーが「プレミアム戦略」を採っていたということになるだろう。

 2005年原田社長就任後の立て直し時代以降、マクドナルドは100円メニューの拡充によって「エコノミー戦略」を取りつつ、一貫した値上げによってメニュー全体がプレミアムに寄って行こうとした。しかし、本来、業界標準・中価値ポジションであったマクドナルドが何か大きなリ・ポジショニングやリ・ブランディングなしに価格ポジションをジワジワと上げたことにより、消費者からは、価値はそのまま・価格が上昇=図上で右にシフトしたとみなされ、「プレミアム」ではなく「単なる値上げ」のポジションに入ったと認識されてしまったのだ。

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