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コンビニのオムニチャネルは定着するのかコンビニ探偵! 調査報告書(1/3 ページ)

セブン&アイ・ホールディングスの「omni7」がスタートした。コンビニのオムニチャネルが加速すれば、買い物環境は大きく変わるのではないだろうか――。コンビニの未来の買い物環境を予想してみた。

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コンビニ探偵! 調査報告書:

 「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。

 ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?


 2015年11月からセブン&アイ・ホールディングスのインターネットショッピングサイト「omni7(オムニ7)」がスタートした。いわゆるオムニチャネル(※)である。これにより、消費者のコンビニに対する接し方に変化が生まれそうだ。

 オムニチャネル網が充実すれば、買い物環境は大きく変わる――。と言い切るにはいささか気が早いが、今回はコンビニの未来予想図を展開してみよう。

※オムニチャネル=実在する店舗やネットなどのチャネルを問わず、あらゆる場所で顧客と接点を持とうとする考え方や戦略のこと。チャネルを増やすだけ(多角展開)のマルチチャネルに対し、オムニチャネルは全てのチャネルを連携させて顧客にアプローチするというもの。

多様化するコンビニでの買い物

 あなたはコンビニでどのようにして商品を購入していますか? このように聞かれると、多くの人は「え? 店頭だけど」と答えるだろうが、大きく分けて4つのパターンがある。

  • コンビニに行き、そこに置いてある商品を購入
  • 店舗に電話で注文し、配達してもらう
  • インターネットで注文した商品をコンビニで受け取る(ネット、あるいは店舗で清算)
  • コンビニのマルチ端末で注文(清算)し、店舗もしくは自宅で受け取る

 これまで、コンビニに行ったけれど目的の商品がなくてあきらめたという経験をしたことはないだろうか。これからはこんな無駄足は踏まなくて良くなる。企業のオムニチャネル化が進むにつれて、欲しい商品がこれから行く店舗にあるかどうか、事前に確認できるようになるからだ。

 店舗では発注の際にタブレット型の端末を使用しているが、この端末には商品ごとの販売数と在庫数がリアルタイムで表示される。この情報をオムニチャネル用サイトに表示すれば、先のような「店に行ったけれど目的の商品がなかった」などということはなくなる。

 賢明な読者はもうお気付きだろう。店舗で現在使用している発注端末情報をインターネット内で再現すれば、バーチャル店舗ができあがる。これが実現すると、われわれ消費者の買い物シーンはガラリと変わる。

 例えば、会社から家に帰る電車の中でバーチャル店舗にアクセスし、買う商品を決める。店に着くまでの間、商品を取り置きしてもらい、帰り道にそれを受け取ればいい。こんな利用の仕方もあるということだ。

 オムニチャネルである以上、流通経路がつながっていることも忘れてはいけない。配達だ。バーチャル店舗で購入した商品を配達してもらうのはもちろん、別の場所でたくさん買い物をして手がふさがっているような状況でも、店舗で何か購入してそれらをまとめて配達してもらう――なんてことも可能になる。


オムニ7のWebサイト(出典:セブン&アイ・ホールディングス)

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