ハーバード大から学ぶ、15歳になったWikipediaとの付き合い方:世界を読み解くニュース・サロン(2/5 ページ)
2016年1月15日、「Wikipedia」が“誕生日”を迎えた。情報の正確性がずっと議論されているが、同サイトを世界はどう見ているのか。
Wikipedia日本語版の検索ランキング
そもそもWikipediaは2001年1月に米国で始まった。基本的に一般の執筆者によって記事は登録、維持、アップデートされ、毎月世界で10万人ほどが編集作業に協力しているという(そのうち8万人は毎月5回以上、記事編集を行っている。一方、編集を行う人の数は2007年以降減り続けている)。また読者の皆さんもお気付きの通り、Wikipediaには広告が一切表示されない。というのも、同サイトは非営利団体(NPO)であり、現在のところは寄付によって賄(まかな)われているからだ。
今日では1日に7500の新規記事がアップされ、2001年から2016年までに3820万記事が掲載されている。ただ、それら記事のうち英語のページはわずか15%に過ぎず、残りの85%は英語以外の言語となった。アマゾン傘下のWebデータ分析企業Alexa(アレクサ)によれば(参照リンク)、世界で最もアクセスの多いサイトのランキングで、Wikipediaは7位につけている。今や発祥の地である米国を飛び出し、世界中で日常的に利用されているのだ。
Wikipediaが世界的にユーザを引きつけているメディアであることは間違いない。そして利用者の多さから、各国の検索語ランキングを見れば(参照リンク)、その国の今が分かると言われるほどになっている。
例えば2015年のWikipedia日本語版はこんなランキングになる。
1. Wikipedia
2. 山口組
3. アルスラーン戦記
4. ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
5. 日本
6. スター・ウォーズ・シリーズ
7. 進撃の巨人
8. オーバーロード(小説)
9. ONE PIECE
10. ももいろクローバーZ
それなりに妥当なランキングではないだろうか。山口組が2位なのはちょっと意外だが、日本の2015年を表していると言っていい(若者寄りではあるが)。ちなみに日本では、Wikipedia日本語版は年間を通して12番目に多くアクセスされているサイトである。
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