NY市内を気軽に移動できるUberは、日本でも流行る?:新連載・NY在住ライターのスマートIT活用術(2/8 ページ)
NY在住フリーライターの公文紫都が、日々の生活でどうITを活用しているかご紹介する当連載。第一弾は、日本でも展開中のタクシー配車アプリ「Uber」を取り上げます。すでにイエローキャブより走行台数が多いともされる「Uber」が、ニューヨーカーに支持される理由と、日本でも同様に流行るかを考えていきます。
ニューヨーカーがタクシーを利用する理由
1年ほど前の記事になりますが、『NEW YORK POST』 によると、UberがNYではおなじみの「イエローキャブ」(タクシー)の台数を上回ったそうです(参照リンク)。
つまりそれほど、Uberがニューヨーカーに支持されている、ということでもあります。ニューヨーカーはどうしてUberを好むのでしょうか? その前に、NYにおけるタクシー利用率が高い理由から見ていきます。
(1)マンハッタン在住者は、クルマを持たない人が多い
「NY」と広いくくりで見ると事情が変わってくるので、東京都心部と状況が近い「マンハッタン在住者」を中心とした理由になりますが、街がコンパクトで移動手段が多岐にわたるマンハッタンでは、クルマを持たずに生活する人も多くいます(駐車代や維持費がバカにならないという理由で、クルマを持たない人もいますが)。そのため、「電車」「バス」「タクシー」といった、交通手段への依存度が高くなりがちです。
(2)タクシーは、初乗り運賃が安いので気軽に使える
NYの地下鉄とバスは、移動距離に関わらず乗車料金が一律2.75ドル(片道)と、比較的安めです。また両方とも路線が多いので、距離のある移動であれば、コストパフォーマンスが高く便利な乗り物と言えます。一方で「時間通りに来ない」「(地下鉄は)携帯の電波が入りにくい」などのデメリットも。そこに不便を感じている人や、近い距離の移動に使いたい人が、タクシーを利用しているケースも多いようです。NYのタクシーは、初乗り運賃が2.5ドルと、日本とは比べ物にならないほど安さ。この価格なので、気軽に使う人が多いのです。
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