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フェイスブックの「無料サービス」は、本当に“中立性”を侵すのか:世界を読み解くニュース・サロン(3/6 ページ)
フェイスブックの無料ネットサービス「フリー・ベーシックス」に対して、各方面から反対の声が出ている。途上国でネットにアクセスできない人たちに対して、無料でネット接続を提供するというもの。素晴らしい取り組みのように感じるが、実は問題をはらんでいて……。
“プチ”インターネットの世界
普通に考えると素晴らしいサービスだが、実はそんなシンプルな話ではなかった。
このフリー・ベーシックス、インターネット上の限られたサイトにしかアクセスできなくなっているのである。例えば検索サイトのグーグルや百科事典サイトのウィキペディア、天気予報サイトや健康情報サイト、職探しサイトのようなサイトにしかアクセスできない。
一方で、言うまでもないが、フェイスブックにはアクセスできる。フェイスブックが提供するメールサービスであるメッセンジャーも利用可能だ。だが他のSNSは利用できない。
要するに、フリー・ベーシックスを使って初めてインターネットに接続した人たちの目の前には、フェイスブックが独断で決めたサイトだけを集めた、かなり偏った“プチ”インターネットの世界が広がるのだ。ザッカーバーグが当初ぶち上げたような「インターネットにつながっている人たちと同じ機会を与えたい」という話とはかなりかけ離れているではないか――そういう批判が出るのも当然だ。
ちなみにグーグルにアクセスできるなら、そこからインターネットにサーフィンできるのではないかと思うかもしれないが、そうは問屋は卸さない。もちろんグーグルにも制限がかけられており、検索した後に出てくる検索結果にアクセスするのにはデータ通信料金を支払う必要がある。つまり、検索のみ無料で利用できるということになる。
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