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ボルボの新型XC90は「煮詰まるまで待て」池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/6 ページ)

新型XC90のコンセプトや安全設計などについて高く評価してきた。しかしながら、実際に試乗してみたところ、現実的なセッティングの問題が露呈した。今回はそれに言及する。

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 ボルボの新型XC90について書くべきことは書き切ったつもりだったが、そうはいかなかった。2月19日の試乗会で実際に乗ってみたら、コンセプトや設計とは別に、現実的なセッティングの問題が露呈したからだ。

 筆者は前回前々回の連載の中で、ボルボの1兆3000億円におよぶ投資の狙いと、自動車史上初となる縦方向の衝撃による脊髄損傷防止のシステムを高く評価した。そこに書いたことは間違いではないが、実際に乗ってみて、志や設計、ロジックの高まいさと、現実に運転するクルマとしてのできに相当な隔絶があると判断した。

 本来、筆者はインプレッションの類いはあまり書く気がない。ほかに書く人がいくらでもいるので、わざわざそれを書く意味が見出せないからだ。むしろ世界経済の中で、自動車メーカー各社が何を考えて製品作りをしているか、あるいは新しく搭載された技術の目的やそれによる戦略を書いていくつもりでいる。この「ITmedia ビジネスオンライン」という媒体特性に鑑みてもそうすべきだと思う。

 ただし、筆者の書いた原稿が読者のクルマ選びにおよぼす影響についてはそれとは別に責任を感じる。だから節を曲げて今回はインプレッション的なことを書こうと思う。

新世代のシャシー&エンジンをひっさげて登場したボルボのフラッグシップXC90
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