2015年7月27日以前の記事
検索
インタビュー

ブルーボトルコーヒーは店の裏で何をしているのか水曜インタビュー劇場(カフェ公演)(5/5 ページ)

米国発の喫茶店「ブルーボトルコーヒー」が日本に上陸して、1年が経過した。カフェといえばテクノロジーの世界とはあまり縁がないように感じるが、実は……。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

ブルーボトルコーヒーの「世界観」

土肥: 話は変わります。現在は2店ですが、今年は3月に新宿、下期に六本木にオープンするそうですね。「ウチのテナントにも出店してほしい」といった声も多いのでは?

井川: 多いですね。毎日、数件ほどあります。

土肥: そ、そんなに!?

井川: 都市の主要部だけに限らず、地方都市からもたくさんの声をいただいています。「一緒に街づくりをしませんか?」といった話も多いですね。

土肥: では、弊社のオフィスの近くにも。7月に東京の麹町に移転するので、そのあたりにもぜひ(笑)。

井川: ははは。たくさんの声をいただいているのですが、出店数を増やすのが当社のゴールではありません。自分たちの世界観を表現できるのかどうか。そこを重視しているんです。

土肥: 飲食チェーンといえば、目標○○店、売り上げ○○億円を目指す、といった大胆な数字を掲げているところが多いのですが、そういった会社とは違うわけですか。ところで、ブルーボトルコーヒーの「世界観」って何ですか?

井川: おいしいコーヒーを多くの人に飲んでいただきたい。これが会社の世界観でして、「おいしいコーヒー」を提供するためには豆がおいしくなければいけません。また、その豆をどのように焙煎して、どのように一杯一杯のコーヒーを淹れるのか。といったことをとても大切にしているので、「おいしいコーヒー」を提供できなくなるような店舗展開は考えていません。

土肥: ちなみに、売り上げの数字は公表されていますか?

井川: いえ。ただ、1年目はたくさんのお客さんに来店していただいたので、数字は予想以上のものになりました。ただ、ここで気をつけなければいけないことは、数字だけを追い求めてはいけないということ。店で1日に提供できるコーヒーの数には限界がありますので。ドリップの時間を短くすることなんてできませんからね(笑)。

土肥: そんなことをしたら“不自然な数字”になってしまう(苦笑)。本日はありがとうございました。

(終わり)

連載が本になりました!:

 連載「仕事をしたら○○が見えてきた」が、『ササる戦略』(三才ブックス)というタイトルで書籍化されました。

 「なぜミニストップのソフトクリームは真似されないのか?」「50年以上前に発売された『スーパーカブ』が、いまも売れている理由」など、業界が注目する12社から“ヒットの法則”を紹介しています。

 ビジネス書が苦手……という人でも大丈夫。商品を開発した人はどのような苦労があったのか。その商品を売る人はどのような工夫をしたのか。マーケティングや消費者の行動などを分かりやすく解説していますので、オススメの1冊です!

 →『ササる戦略』(Kindle版


前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る