お客はチラホラなのに、なぜビアードパパはインドネシアで絶好調なのか:水曜インタビュー劇場(サクサク公演)(6/7 ページ)
甘い香りに誘われて、ついついビアードパパのシュークリームを買ったことがある人も多いのでは。目の前でクリームを詰める“実演販売スタイル”で店舗数を拡大してきたが、海外でも売れているとか。その理由は……。
“爆買い”客が多い
山岡: 「世界で最も売れている店」ということを聞いたので、私も視察に行ってきました。どのくらいの人が並んでいるのかなあ、と思って店に足を運んだところ、お客さんはほとんどいない。「どういうこと? 何かの間違いではないか?」と思って、その場で2時間ほど見ていたのですが、ずらーっと人が並ぶことはなかったんですよ。おかしいなあと思って、店の人に話を聞いてみると、1人で50〜60個も買う人がいるとか。
土肥: “爆買い”客が多かった。
山岡: 多くの人が「お土産」用に、シュークリームを購入していることが分かりました。
土肥: 国が違うと、購買行動が違うんですね。次に、台湾の話も聞かせてください。ここも空港内で売れている?
山岡: いえ、台湾は日本と同じ店舗戦略なんですよ。駅立地(駅ナカや駅近く)とショッピングモールに出店することで、売り上げが伸びています。
出店するにあたって何を重視するかというと「人の移動」なんですよね。インドネシアの場合は飛行機で移動する人が多いので、空港内にチカラを入れた。一方の台湾は鉄道で移動する人が多いので、駅立地にチカラを入れた。ショッピングモールもクルマで行くようなところではなく、駅直結または駅から歩いていけるところで出店しています。
土肥: 日本では駅立地とショッピングモールの中に店を構えているところが多いということですが、ロードサイドの店はないのでしょうか?
山岡: 基本的には、ショッピングモールが向いているんですよ。
土肥: どうしてですか? 看板は派手なので、目立つはず。
山岡: 店内でシューを焼いていて、そのときに砂糖とバターの成分が焦げる香りが広がるんですよね。お客さんの中にはその香りをかいで、「ちょっとシュークリームを買ってみようか」と思ってくれる人もいるはず。
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