オジさんはなぜ朝からビールを飲むのか 「24時間労働」のしわ寄せ:コンビニ探偵! 調査報告書(1/4 ページ)
コンビニに限らず、今や24時間営業はごく当たり前のこと。今回は24時間営業の働き方「3つのパターン」と、その課題を考えてみよう。
コンビニ探偵! 調査報告書:
「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。
ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
コンビニに限らず、今や24時間営業はごく当たり前のことになっている。
例えば、トラックが24時間動けばドライバーは夜中に食事を取る。そこから、深夜営業の飲食店が生まれる。このように、24時間動く人が増えるとさまざまな業界で24時間営業が始まる。
今回は24時間営業の働き方「3つのパターン」と、その課題を考えてみよう。
深夜帯
「深夜帯」――。文字通り、深夜の時間帯を中心とした働き方だ。夜だけ営業しているラーメン屋や居酒屋、コンビニなら深夜のアルバイトなどが当てはまる。これは、24時間営業の有無にかかわらず存在する。
夜働いて昼は寝る、昼夜逆転の生活になる。その活動リズムを続けて慣れてしまえばさほど大変ではないが、休みの日に友達と遊んだり人と会ったりすると、深夜の勤務時間中に眠くなってしまう。
深夜勤務をしている人で、休み明けがツラいと思った人は多いはず。なぜなら、休日の昼間に活動することで生活リズムが狂ってしまうからだ。
かつては筆者も連続して深夜勤務をしたことがあるが、わずか1日昼間起きている生活をしただけで、次の夜勤では眠くて仕方がなかった。「人間は夜寝る動物」だと、つくづく思い知らされたものだ。
深夜労働の一番のネックは、仕事が終わっても遊ぶことが難しいこと。「仕事も終わったし、一杯飲んで帰りたいなあ」と思っても、大抵の居酒屋は閉まっている。24時間営業の居酒屋もあるが、家や職場から遠ければわざわざ行くことはない。せいぜいファミレスでモーニングセットをつまみにビールを一本飲む程度だ。
仕事帰りに一杯ひっかけて帰る――。明るい時間に活動している人にとってはごく一般的なことだが、夜働いている人が同じ方法でストレスを発散できないのは実に寂しいものがある。
朝からファミレスでビールを飲んでいるくたびれたオッサンがいたら「朝っぱらからお酒なんて飲んで……」などと思わず、そういう事情があると察してもらえればと思う(もちろんすべての人がそういうわけではない)。
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