なぜ新宿駅で「迷う」のか 1日364万人をさばけるワケ:水曜インタビュー劇場(迷宮公演)(6/8 ページ)
新宿駅で迷ったことがある人も多いはず。プラットホームはたくさんあって、改札もたくさんあって……そんな駅で迷うのは当然と思っていたら「駅の構造を理解すれば、迷うことはない」と言う人がいた。詳しく話を聞いたところ……。
新宿駅を攻略する方法
土肥: 丸の内線以外にも新宿駅には、小田急線や京王線などが走っているので、とにかく複雑。駅で迷う人に、「これをやっていれば迷いにくい」という方法があれば教えてください。
田村: たくさんのプラットホームが並んでいて、たくさんの鉄道会社の駅があって、たくさんの人が歩いていて……。そのように感じているので、「オレには無理だ」と思われるのかもしれせん。基本的には「プラットホームが並んでいるだけ」と考えれば、それほど難しく感じないのではないでしょうか。
土肥: 以前どこかで聞いたことがあるのですが、方向音痴の人は「自分の位置を俯瞰(ふかん)して見ることができない」そうです。田村先生がお話されたように、JR新宿駅は南北に走っていて、丸の内線は東西に走っていて……といった感じで、覚えていれば迷う回数が減るかもしれません。
田村: 「新宿駅で一度も迷ったことがない」という人にお会いしたことがあるんですよ。その人は「新宿駅よりも普通の街のほうがよっぽど迷いやすい。自分は方向音痴だから」と言っていたんですよね。
土肥: 方向音痴の人が街で迷ってしまって、目的地にたどり着けない……というのはよく聞く話ですよね。でも、そうした人がなぜ新宿駅で迷わないのでしょうか?
田村: その人は「案内表示を頼りにしている」と言っていました。街には案内表示があまりありませんが、駅には多くの案内表示がありますよね。それを頼って移動すれば必ず目的地に到着できると。
土肥: でも、新宿駅クラスの大規模な駅になると、案内表示がたくさんあって、逆にそれを見ていると迷いそうで(苦笑)。
田村: 確かに。案内表示がたくさんあるのに、なぜ分かりにくいのか。冒頭で新宿駅全体の構造を示した地図がないという話をしましたが、案内表示も同じなんですよね。自社のテリトリーについては詳しく表示していますが、それ以外のところはちょっと不親切なところがあります。ただ、案内表示はウソをついていません。「自分は方向音痴で、いつも迷ってしまう」という人は、とにかく案内表示に従って移動されることをオススメします。
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