乙武氏に負けていない? 米国でも「5人と不倫」が大騒動に:世界を読み解くニュース・サロン(2/5 ページ)
ベストセラー『五体不満足』の著者である乙武洋匡氏の不倫報道がメディアで大きく取り上げられている。国際ニュースに目を向けると、いま偶然にも「5人と不倫」というキーワードで話題になっている大物政治家がいる。その人物とは……。
スクープ「5人の不倫相手」
まずこの「5人の不倫相手」の“スクープ”とはどういう話なのか。『ナショナル・エンクアイラー』の記事を見ると、見開き2ページで大きめのクルーズ上院議員の写真と、5人の不倫相手とされる女性の顔写真がぼかしと目線入りで掲載されている。記事のタイトルは、「売春婦、教師、同僚たち:テッド・クルーズを破壊する女性たち!」となっており、かなり挑発的だ。
記事の内容はこうだ。現在、政治関係者がクルーズの「素行記録」をまとめているという。その上で、「ある政府消息筋は『とんでもない話だが、探偵らが今、テッド・クルーズがこれまで関係をもったとされる少なくとも5人との不倫を徹底的に調べ上げている』と話す」という。この5人の女性は、政治コンサルタント、弁護士、大統領選スタッフ、テキサス州の教師、“ひと晩1000ドル”のコールガールだとする。そして、家庭的なクリスチャンを売りものにするクルーズのイメージが崩壊しかねないと報じている。
この報道に対して、クルーズは全面的に否定。「はっきりしておきたい。今回の攻撃(記事)はゴミだ。ドナルド・J・トランプがナショナル・エンクアイラー紙の友人と政治的な手先を使って行う手口を見ると、彼はどんな汚い手でも使う人間だと分かる。今回の中傷は完全な誤りであり、私や妻、娘たちやドナルド・トランプが個人攻撃する人すべてに対する侮辱である」と、政治家らしい否定の声明を発表し、のちにFacebookにもその声明を掲載した。
クルーズに言わせれば、今回の報道は『ナショナル・エンクアイラー』とつながりのあるトランプ陣営が仕組んだ記事だという。事実、記事にはトランプの元側近が「この話はちょっと前から出てきていた。火のないところに煙はないということだと思う」とコメントしているため、その言い分は納得できなくもない。一方でトランプは、今回の記事にまったく関わり合いがないとコメントし、「(同紙が過去に報じた)O・Jシンプソンのケースや、ジョン・エドワーズなどの報道は正しかったわけだが、“嘘つき”テッド・クルーズについては(報道内容が)正しくないことを願っているよ」と、皮肉たっぷりの声明を出している。
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