NYで「副業Uberドライバー」が増加中。人気の陰に“課題”も:NY在住ライターのスマートIT活用術(1/6 ページ)
NY在住のフリーライター公文紫都が、日々の生活におけるスマートIT活用術を 紹介する当連載。第一弾に続き、NY暮らしに欠かせない『Uber』に関する話題を取り上げます。今回は、ニューヨークで増加中の「副業Uberドライバー」について。副業として人気を集める理由と、その陰に潜む課題に迫ります。
著者プロフィール:
公文紫都(くもん・しづ) フリーライター
1986年1月、東京都生まれ。2008年、青山学院大学文学部卒業後、IT関連企業、新聞社勤務を経て、2012年6月に独立。IT、EC業界を中心に、幅広い分野での取材活動を行う。2014年6月、夫の海外転勤に伴い、ニューヨークに生活拠点を移す。現在は、米国の IT、EC関連のトピックを中心に取材、執筆(翻訳業含む)を行う。プライベートでは1女の母。大の猫好きで、自身もブリティッシュショートヘアのメス猫を飼っている。ブログ:『Purple and the City』
著書に『20代からの独立論(前編)』『20代からの独立論(後編)』がある。
ニューヨークに来て、まもなく2年になろうとしています。随分こちらの生活にも慣れましたが、いまだに驚きを隠せないのが、生活費の高さ。特に飲食店と家賃の高さは異常で、近所のハンバーガーショップで、夫と二人でランチしただけでも、あっと言う間に50ドル(チップ20%込)を超えます。
東京も生活費が高いという印象ですが、ニューヨークはさらに高く、感覚的には日本の1.5倍はします。このWebサイトは、東京からニューヨークに引っ越した場合、どのくらい生活費が変わるかという目安を算出しているもの。
私が見た2016年3月30日時点では、1ドル113円計算で、「衣服以外はすべてニューヨークのほうが高くつく」という結果でした。特に「家賃」と「パーソナルケア(診療代、シャンプー代など)」の差は、それぞれ22%増しと大きな開きがあります。飲食費は9%増と、私の感覚値よりは大差ないようです。
家賃については、急騰しているサンフランシスコほどではないですが、ニューヨークも相対的に高騰していて、こちらのニューヨークの生活費にフォーカスしたWebサイトによると、都心部の1ベッドルームの平均家賃が2941ドル、郊外でも平均1797ドルと出ています(日本と比較すると、全体的に広めに作られている物件も多いので、一概には「日本より高い」とは言い切れない部分もあるのですが……)。
マンハッタンや、近年人気沸騰中のブルックリンを含め「家賃バブル」が続いていますが、それでも物件不足と言われたり、家賃が高い物件からどんどん埋まっていったりするというなんとも信じられない事態が、ここニューヨークでは繰り広げられています。
何かと生活費のかかるニューヨークですが、当然住んでいるのは富裕層ばかりではないので、低所得者層は都心部より生活費を抑えられるエリアや、低所得者用公団アパートで暮らしたり、さらには若くして路上生活を送ったりする人もいます。
アメリカンドリームをつかみに世界各国から人が集まるニューヨークですが、そのドリームをつかむまでには大変な思いで生活している人が多いのも、またニューヨークなのです。
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