「会社選び」と「恋人選び」における本当の満足感:入社先企業への満足度85%超(3/3 ページ)
良い会社選びは簡単ではありません。入社後、会社員としてこれで良かったのか? と思うのはむしろ当然なくらい、それは難しいことなのです。
良い会社を選ぶ魔法?
人生の一定期間を過ごすであろう就職先の選ぶのもパートナー選び同様人生の重大な選択です。誰も失敗はしたくないし、成功できる会社選びは誰しもが思うものでしょう。ではそれを担保する基準はあるのでしょうか?
「無い」といってしまうのは悲しすぎますが、いわゆる財務情報や企業分析を通じても、そもそもその会社関係者でもない外部の人間が、100%その会社を理解できることは難しく、きわめて限られた情報だけで判断をすることになります。また財務情報などの数値は企業の経営状況を計るためのものであって、そこで働く人との相性や適性については何一つ担保できるものではありません。
初任給や平均在職年数、退職金や福利厚生情報など、学生の多くは会社員経験が無い中、手に入る情報だけで判断を進めます。こうした数字も、さまざまな会社の選び方も、傾向値であったり、そもそも根拠の乏しいものだったり、絶対的な判断基準や指標は存在しないことこそが唯一断言できることだと思います。
私は「良い会社を選ぶ秘術」など存在しないと思っています。またこの世の誰にとっても「良い会社」という存在も無いと思っています。「天職」と呼ばれるようなものは、その宗教においてはあり得るかも知れませんが、科学的に存在する訳がありません。もしそんなものを求めて就活が進まないのであれば、何より一日でも早くエントリーを進めるべきです。
その会社の収益構造や市場の未来について、就活前から見ておくべきものであり、そうしたビジネスモデルとご自身の役割・能力の合致こそが、最良のマッチングだと思います。キャリア決定は人生を決めること。ぜひ周囲の無責任な意見や書込みなどに乗せられることなく、しっかり考えましょう。ご自分の能力が発揮できる可能性という、答えのない問への思考はずっと続きます。しかしずっと続くからこそ、こうした思考を続けられれば、大きく外れたキャリア選択にはなりにくいといえるでしょう。(増沢隆太)
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