舛添知事の“お金”の使い方に、なぜ不満を感じるのか:世界を読み解くニュース・サロン(3/6 ページ)
舛添都知事が政治資金の使い方をめぐって揺れている。海外出張にかなりの費用をかけているが、海外から見ても法外なのだろうか。実は米国でも州知事が海外へ出張して、ちょこちょこ問題になっているのだ。だが……。
海外出張で成果を出している
またこんな知事もいる。バージニア州のテリー・マコーリフ知事は、頻繁に海外に出向き、高額な海外出張費で批判されることもある知事だ。だが結果も残している。
2015年、マコーリフは11日をかけて、イタリア、ドイツ、スウェーデン、フランスに出張した。出張の総額は、17万6000ドル(1917万円)だった。もちろん目的は、同州にビジネスを呼び込むためだ。
メディアから費用が高額ではないかと批判されたこの海外出張は、どんな成果をもたらしたのか。出張中に70のミーティングをこなしたマコーリフは、出張先ですぐに2つの大きな契約合意を発表。ドイツ小売チェーンの米国本部と分配センターを誘致し、700人の雇用を約束した。さらにウェールズの自動車保険会社も同州で米国の拠点拡大に200万ドル(2億1791万円)を投資することに合意し、1200人近い雇用を生むことになった。
ただ2014年には日米韓に13日間の出張に向かい、25万ドル(2724万円)を使って批判されてもいる。だがマコーリフは2014年の就任から最初の1年半ほどで、406件のビジネスがらみの契約と70億ドル(7627億円)を超える投資をバージニア州にもたらしたと発表している。
誤解のないように書くが、もちろん米国でも、知事の評価は海外出張だけで決まるのではないし、ハズラムやマコーリフにも批判される政策などはある。だが海外出張で成果を出していることは事実だ。
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