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ド派手な「火星探査」や「再利用ロケット」の裏でばく進するSpaceXのビジネス宇宙ビジネスの新潮流(1/4 ページ)

米SpaceXは2018年に火星無人探査を行うこと、計画が順調に進んだ場合に、早ければ2024年に火星に有人宇宙船を送り込むことを発表した。再利用ロケットなど派手なプロジェクトが目立つが、ビジネス面でも着実な進ちょくを見せている。

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 「いよいよ人類が火星へ」。

 宇宙ベンチャー・米SpaceXのイーロン・マスクCEOは6月1日、2018年に火星無人探査を行うこと、そして計画が順調に進んだ場合に、早ければ2024年に火星に有人宇宙船を送り込むことを発表した。再利用ロケットなど、派手なプロジェクトが目立つSpaceXだが、ビジネス面でも着実な進ちょくを見せているのだ。

SpeceXのFalcon 9ロケット
SpeceXのFalcon 9ロケット

国際宇宙ステーションへの物資輸送から始まった

 SpaceXは4000人を超える従業員を抱えていると言われているが、同社のビジネス面を理解する上で役に立つのが、Web公開されているローンチマニフェストと呼ばれる打ち上げの実績および計画リストだ。そこには実に60件以上が並んでいる。その内訳を見ると、主に3つの市場で商業打ち上げサービスを受注していることが分かる。

 1つ目がNASA(米航空宇宙局)を顧客とする国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送サービス、2つ目が各国政府や民間衛星通信・放送事業者を顧客とする国際商業打ち上げサービス、そして最後が米軍を顧客とする軍事衛星の打ち上げサービスだ。

 最初に開拓したのが、ISSへの物資輸送サービスである。スペースシャトルの退役後、NASAはCOTSプログラムという民間企業による商業打ち上げサービスを行うためのロケットと宇宙船の開発プログラムを進めてきた。このプログラムを勝ち残ったのが、SpaceXとOrbital ATKの2社である。

 その後、両社はCRSと呼ばれる物資輸送サービス契約をNASAと結んだ。SpaceXは2008年から2017年までのCRS-1で、約20回の打ち上げを約2500百万ドル以上で受注している。また先日発表されたCRS-2では2019年〜2024年まで最低6回の打ち上げ契約を行うなど、NASAとの契約は同社のベースロードとも言える。

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