異物は? 入っていません! ローソンの中国工場に潜入してきた:水曜インタビュー劇場(上海公演)(4/8 ページ)
マクドナルド中国工場での“事件”は記憶に新しい。床に落ちているチキンをひろって再び製造ラインに放り込んだわけだが、そのほかの工場はどうなのか。今回は特別な許可をいただいて、ローソンの上海工場を潜入することに。そこで見たものは……。
原材料に異物が混入していることも
土肥: 他社の状況はどうですか?
周: 100%合格しているのは、上海市でウチの工場だけ。2012年、上海市はすべてのコンビニで検査を行いました。そのときの合格率は30%ほどでした。とあるコンビニの商品は合格率がかなり悪くて、上海市の担当者は「あなた方はたくさんの弁当を提供しているのに、この結果はひどい! この場で、あなたを逮捕してもいいくらいだ!」と怒っていました。
土肥: 全体的に合格率が低いのに、なぜ片江食品は100%という結果を出すことができたのでしょうか?
周: 先ほども申し上げましたが、私たちは毎日、検査をしています。綿棒を使っての拭き取り調査を行っていて、数にして1日に500本、月に1万5000本ほど検査しています。その合格率は99.5〜99.8%。なぜここまで高い数字を維持できるかというと、インセンティンブが影響しているのかもしれません。
当社では、合格率が○○%以上であれば、ボーナスを支給しています。日本人には理解しにくいかもしれませんが、こちらではきちんと仕事をした人にはそれだけの金額を支払わなければいけません。でないと「不公平」と感じるんですよね。というわけで、合格率の目標を達成するたびに、ボーナスを支給しています。
土肥: なるほど。原材料をそのまま仕入れているということですが、異物が入っているケースはないのでしょうか?
周: ありますね。シイタケ、クラゲといった農産物の乾燥品を仕入れているのですが、こうした食材に異物が混入しているケースがありますね。なぜか。食材を加工しているときに、品質管理が徹底されていないからでしょう。乾燥シイタケの場合、収穫してから干さなければいけません。しかし、いい加減な人が作業をすると、干しているところでタバコを吸っているんですよね。そのときにタバコの灰が混入するんです。
タバコの灰以外にも、さまざまなモノが混入しています。当社では、そうした異物を見つけて、除去しなければいけません。選別するために、2重、3重のチェックをしているので、100%の合格率を達成することができたのかもしれません。
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