特徴のないコンビニを、面白くする簡単な方法:コンビニ探偵! 調査報告書(3/4 ページ)
セブンもファミマもローソンも、品ぞろえや取り扱っているサービスには大差がない。結局利用するのは近くのコンビニだ、今回は、コンビニが生き残るための独自のサービスについて考えてみよう。
コンビニにはその店独自のサービスがない
そんな中、ファミマが新サービスを開始する。洋服や靴、バッグなどのお直しサービスを展開するビック・ママと協業し、ファミマが発送と受け取りの窓口になるという。現時点では一部の店舗で先行導入しているが、成功すれば当然全国展開となる。
「コンビニに洋服お直しのマニュアルでもあるのか?」――筆者はこのニュースを見たとき、個店で洋服を直すサービスだと勘違いし頭が混乱した。そして、次の瞬間「そういえば、コンビニは個店独自のサービスはやっていない」ということに気付いた。
個店がなぜ独自のサービスをやらないのか。理由は簡単、本部がやりたがらないからだ。個店独自のサービスを本部が管理・保証できないまま、自分のところの看板で勝手なことをされては困る。万が一、何か問題が起きれば最終的には本部の責任となる。
しかしよくよく考えると、キャンペーンだろうがサービスだろうが、統一していても一定数の苦情はある。また、店が提供するレベルにバラつきもある。個店が独自のサービスを展開したとしても、結果は大きく違わないだろう。
それほど変わらないのであれば、やってみたら案外面白いのではないだろうか。かつて筆者が本部社員だったころ、さまざまな業界で活躍してきたオーナーと付き合いがあった。例えば、元不動産業、元寿司屋、元農業など。コンビニオーナーというのは、ありとあらゆる業界から転職しているのだ。
先の洋服お直しサービスも、現コンビニオーナーの中には洋裁を経験した人もいるかもしれない。であれば、自分の店で洋服のお直しを直接受けたほうが、スピーディかつ細やかな対応ができるはずだ。元農業経験者なら自分で育てた野菜を、元すし屋ならお寿司を店内で握って販売するというのも面白い。
「あそこのコンビニのお寿司はほかの店と違ってうまいんだ」「角のコンビニで売っている自家栽培の野菜がおいしい」――。こうした他のコンビニにはない独自のサービスは、お客さんの目にも新鮮に映るだろう。
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