メルシャンが“悪魔のバル”を銀座にオープン チリワインの売り上げ増図る
メルシャンは10月7日から期間限定で、チリワインブランド「カッシェロ・デル・ディアブロ」のコンセプトレストランを東京・銀座にオープンする。
ワインメーカーのメルシャンは10月7日から11月30日までの期間限定で、チリワインブランド「カッシェロ・デル・ディアブロ」のコンセプトレストランを東京・銀座にオープンする。チリワインの販売好調を背景に、消費者の認知をさらに高め、売り上げ増につなげたい考えだ。
チリワインは2015年に年間輸入数量で5万5106キロリットル(財務省関税局調べ)を記録し、フランスを抜いて初めてトップになった。その追い風もあってメルシャンが販売するカッシェロ・デル・ディアブロシリーズは、2016年1〜8月の販売実績が対前年比44%増と成長している(関連記事)。
カッシェロ・デル・ディアブロは、スペイン語で「悪魔の蔵」を意味する、チリのワイナリーであるコンチャ・イ・トロが製造するワインブランド。あまりにもワインがおいしくて蔵に入る盗人が絶えなかったことから、創設者が「ワイン蔵に悪魔が棲んでいる」とうわさを流してワインを守ったという伝説がある。それにちなんで今回オープンするレストラン名は「悪魔のバル Diablo」とした。
同店は1階がスタンディング、2階が着席のフロアで、定員は約60人。計11種類のカッシェロ・デル・ディアブロのワインや、各ワインに合うオリジナル料理を提供する。メインターゲット客は40代半ばの男女だが、「スタンディングフロアでは(20〜30代の)若い人たちにも利用してもらいたい」(メルシャン 常務執行役員 営業本部長の館野敦氏)とする。ワインはグラスで全種類500円(スパークリングは600円)、タパス(小皿料理)もすべて500円。客単価は3000円を想定する。
同社は昨年10月にも同ブランドのコンセプトショップを開いたが、3日間限定で既存店舗に併設する形だった。今年は単独で出店し、オープン期間も延ばすなど、さらに力を注ぐ。「実店舗で顧客との接点を増やし、カッシェロ・デル・ディアブロを体験してもらうことで、継続して家庭などでも飲んでもらえるようにしたい」と館野氏は意気込んだ。
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