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日本人、それってオカシイよ 「過労死」を生む日本企業の“常識”:世界を読み解くニュース・サロン(5/5 ページ)
過労死の問題が話題になっている。この問題に対して、海外メディアはどのように報じているのか。「労働時間」「残業」「休暇の取得」などは常識の範囲内で行っているつもりかもしれないが、外国人からは“非常識”に映っているようだ。
過労死という悲劇を繰り返さないために
ドイツではこんな企業も出始めている。フォルクスワーゲン社は勤務時間終了から30分後に、電子メールの転送を禁止にしている。ダイムラー社は休暇の際に受け取った電子メールは削除してもよいとしている(ただ自動返信にして勤務時間に折り返すことが推奨されている)。こうした例は日本企業ではあり得ないだろう。それでもドイツの生産性は日本よりもずっと高いのである。
今後、過労死という悲劇を繰り返さないためにも、日本は本気で企業の生産性をいかに向上させるのかについて議論を行う必要がありそうだ。
筆者プロフィール:
山田敏弘
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト研究員を経てフリーに。
国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)がある。
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