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交通の便がいい「赤羽」は、どんな街なのか:○○駅の拠点力(赤羽編)(2/4 ページ)
街歩きの番組で「庶民的な街」「昼から飲める街」として、東京都・北区の赤羽がよく取り上げられている。そんな赤羽は、どのような特徴があるのだろうか。
東北方面から出てきて赤羽で暮らす
バスについても見てみよう。
赤羽駅からは国際興業バスを中心にして各方面への路線網が運行されている。地域のバスだけではなく、都県境を越え埼玉県の南浦和や鳩ヶ谷に向かうバスもある。また、東京都・板橋区の成増方面に向かうバスもあり、鉄道網をショートカットしているのだ。
羽田空港に向かうバスや、岩手県の平泉や花巻を経て紫波中央駅に向かう夜行バス「イーハトーブ号」もある。特にこの夜行バスは、東北方面から出て来て赤羽で暮らす人が多いという説を補強しているような存在だ。
新幹線の駅はないものの、その他各線の大多数が停まる。鉄道網上の拠点性は大変高い赤羽駅のある街は、どんなところなのか。
東口から出ると、駅前にパチンコ店などがあり、そこをすぎると商店街に入る。また、ダイエーや西友といったスーパーもある。赤羽には西友の本社があって、赤羽店にはオフィスが併設されている。
清野とおるさんが描いた『東京都北区赤羽』というマンガをご存じだろうか。このマンガでは、作者が赤羽で出会う奇妙な人やできごとについて描かれている。変わったお店、変わった人。なぜこんな人がこの街にいるのか分からないけれど、とにかくおもしろいという話が集められている。
こういう人は、ニュータウンのようなところにはあまりいない。昔から開発され、雑多なところでないと生きられない人たちなのかもしれない。
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