「スープを中核商品に育てていく」――。ローソンは11月14日、スープ商品を拡充すると発表した。健康志向の高まりや単身世帯の増加によって拡大するスープ市場を開拓し、今年度は60億円、18年度に200億円の売り上げを目指す。
15日から新商品「餃子と野菜の和風スープ」(税込380円)、「NL 具だくさんつみれととろろの和風スープ」(同499円、ナチュラルローソンと関東の一部エリアのみ)を販売し、計9品目に拡充する。12月6日からは「トムヤンクンのフォー」(同380円)も販売する。
近年、スープ市場は拡大傾向にあり、特に市販品スープの販売額(出典:17年食品マーケティング便覧)は14年が1728億円、15年が1782億円、16年が1837億円と大きく伸びている。同社が販売するスープの売り上げも、10月単月で前年比215%を記録するなど好調だ。
「当社のスープ購入者の7割が女性ユーザーで、特に20〜40代の女性が購入している。健康志向の高まりによる『野菜をたくさん食べたい』というニーズから、手軽に栄養素が摂れるスープが人気を集めている」(同社)という。
現在の購入者層は女性が中心だが、健康志向は男女共に高まっているとして、今後は男性ユーザーの開拓も見込めるとしている。
これまでは秋・冬限定での販売だったが、今後は通年で販売し、季節ごとにメニューを入れ替える。18年までに200億円の売り上げを目指す。
同社の竹増貞信社長は「今後はスープを強化し、『おでん』を超える中核商品にしていく」と意気込む。
「ニーズの拡大を受けてコンビニ各社がスープに注力している。他社は5〜6品目だが、当社は9品目に拡充し、どこよりも存在感を出していく」(竹増社長)
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