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ブロックチェーンで中古カー用品売買は可能? オートバックスが検証
オートバックスセブンが、P2P型のブロックチェーン技術「Ethereum」を使用した個人間売買サービスの実証実験結果を発表した。
オートバックスセブンは、今年8月からベイカレント・コンサルティングと共同で進めている、ブロックチェーン技術を活用した中古カー用品の個人間売買サービスの実用可能性を探る実証実験の結果を発表した。
実験では、個人間売買プラットフォームとして、タイヤやドライブレコーダーなどのパーツを扱うオークションサイトを試験的に構築。P2P型のネットワークを持つブロックチェーン技術「Ethereum(イーサリアム)」を使用し、ユーザー間での「商品の登録」「売買のマッチング」「購買履歴の検索」を可能にした。
その結果、(1)自社が介入しなくても、ユーザー同士の操作だけで売買契約が可能な点、(2)商品の所有権やステータスを、改ざん不可能な履歴として管理可能な点――の2点のメリットがあることが確認できた一方で、サービスの使い勝手やコストの面では改善すべき点が見られたという。
ただ、パーツの取り付けなど、売買成立後のフォローはオートバックスの店舗スタッフが行うため、「買い取り価格を正当に評価できない」という一般的な個人間売買の課題点は改善できる見込み。
今回の実証実験で得た知見をふまえ、中古カー用品の個人売買以外にもブロックチェーン技術の活用を検討していくとしている。
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