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日清食品、575億円投じてIoT活用の新工場建設:カップヌードルやU.F.O.も
「カップヌードル」などを販売する日清食品が新たな工場を建設する。最新のIoT技術などを取り入れた関西工場(仮称)が2019年2月に完成する予定だ。
食品メーカー大手の日清食品は12月7日、IoT(モノのインターネット)技術を取り入れた新工場を滋賀県栗東市に建設すると発表した。この関西工場(仮称)の設備投資額は575億円で、2019年12月に完成予定。
関西工場の特徴は、日清食品グループが2010年に立ち上げた研究開発拠点「the WAVE」が独自開発する最新鋭設備の導入とIoT技術を活用する点だ。例えば、工場内のさまざまな機器にセンサを付け、そこからデータを吸い上げることで、在庫状況や生産進ちょく率、生産ラインのトラブルなどをリアルタイムで可視化する。また、ロボットの導入などによって製造の自動化を進める。こうした取り組みにより、従来と比べて50%以上の省人化が可能で、大幅なコスト削減につながるという。
関西工場では「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」などのカップ麺と袋麺を製造する。1日当たりの生産能力は315万食。これまで同社が関西エリアで販売する商品は滋賀工場で製造していたが、関西工場の完成後は、製造工場以外の目的で活用する計画だ。
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