市場を刈り取るために、何をすればいいのか:キャズム理論が進化している(5/5 ページ)
「テクノロジーの技術に詳しい人を集めて、徹底的に理解した上で、ビジネスを立ち上げよう」と思っている人もいるのでは。しかし、この方法で本当に大丈夫なのか。そこで、役立つのが最新のキャズム理論である。
ステップ3:"How?" ビジネスを刈り取るためにどうするか?
フォーカスすべき市場を決めたら、キャズムを超えて、市場を着実に刈り取る戦略を立てる。キャズム・インスティチュートではツールキットとして、戦略を立てるための9つの質問とその詳細なガイドを用意している。エックハート氏は、「もしこの9つのすべての質問に答えられないのであれば、それはあなたは戦略を持っていない、ということだ」と手厳しい。
あなたがいま取り組んでいる事業でこれらに答えられるか、ぜひ考えてみていただきたい。
日本企業で、最新キャズム理論は活用できるか?
ここまで最新キャズム理論の概要を簡単に紹介してきた。さて、この方法論を御社でそのまま取り込むことはできるだろうか?
「現実には難しそうだ……」と感じる人も多いはずだ。そこで次回は、この最新キャズム理論を取り入れる上で、日本企業の課題と解決策について考えてみたい。
(つづく)
筆者プロフィール:永井孝尚(ながい・たかひさ)
マーケティング戦略アドバイザー。1984年に慶應義塾大学工学部を卒業後、日本IBMに入社。製品開発マネージャー、マーケティングマネージャー、人材育成責任者を担当。2013年に同社を退社して独立。ウォンツアンドバリュー株式会社を設立して代表取締役に就任。製造業・サービス業・流通業・金融業・公共団体など、幅広い企業や団体を対象に、マーケティングに関する講演や研修を行っており、さらに企業との協業も数多く実施している。
主な著書にシリーズ累計60万部を突破した『100円のコーラを1000円で売る方法』シリーズ、『そうだ、星を売ろう』『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』(以上KADOKAWA)。最新著は『これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング』(SB新書)。
オフィシャルサイトはこちら。
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