佐川急便は6月6日、東京都と山梨県の事業所に週休3日制を試験導入したことを明らかにした。多様な働き方を可能にすることで、人手不足が叫ばれるセールスドライバーの確保につなげる狙いがある。
両事業所では今年4月から、正社員のドライバーの募集要項に「週休3日制を選択可」との条項を追加し、人員の拡充を図っている。所定労働時間は、週休2日制の場合は1日当たり8時間だが、週休3日制を選択した場合は1日当たり10時間となる。
どちらの働き方を選択した場合でも、基本給は同額が支給される。
週休3日制を導入した背景について、同社の広報担当者は「これまでの運輸業界は典型的な労働集約型産業であり、1人のドライバーが朝から晩まで働くケースが当たり前だった」という。「しかし、こうした方法は、人手不足が深刻化しており、『働き方改革』が急務となっている現代に即していないため、多くの方に働いてもらうために環境を整備した」と理由を話す。
他の事業所や職種への週休3日制の拡大は「現時点では未定」(同)。今後、検討を重ねていくとしている。
関連記事
- 佐川急便、法人向け運賃値上げを検討
佐川急便が、大口顧客向けの宅配便運賃を引き上げると一部報道機関が報じた。 - 宅配便の再配達は“社会的損失” 1回目の受け取りでポイント付与など提言 国交省検討会
宅配便の再配達は“社会的損失”だとして、1回で受け取った人へのポイント付与などを検討するよう提言する報告書を国土交通省の検討会がまとめた。 - ヤフー、育児・介護中の従業員に「週休3日」制度導入
ヤフーは4月から、育児・介護・看護中の従業員が「週休3日」にできる制度を導入する。正社員と契約社員が利用でき、柔軟に働き方を選べる。 - ファミマ、「週休3日」導入を検討
ファミリーマートは週休3日制の導入を検討していることを明らかにした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.