2015年7月27日以前の記事
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早稲田ラグビー元監督が明かす、失敗リーダーの典型とは?中竹竜二氏×サイバー役員・曽山哲人氏対談(6/6 ページ)

早稲田大学ラグビー部の監督を務めた4年間で2度の大学選手権優勝を果たした中竹竜二氏。チームを率いるリーダーとして彼はどのようなことに取り組んできたのだろうか。またそこから見えてくる、失敗するリーダー、駄目な組織とは何か。サイバーエージェントの人事を統括する曽山哲人取締役と語り合った。

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メンバー自身がKPIを語るように

――2年目シーズンの最後に「胴上げしてやる」と言われたことで、選手とのコミュニケーションも最初とは大きく変わったのだと思われます。どのあたりから選手との関係性が変化したのですか?

中竹: 本当にチャレンジングな目標を掲げてスタートしたので、皆半信半疑だったんですよ。うまくいったのはKPIを明確にして、シーズンの途中の練習試合で大敗しても、これは計画通りだということを信じ込ませることができたからです。

曽山: 優れたチームは、目標が明確に決めっていて、そのKPIを皆が分かっていますよね。そしてメンバー自身がKPIを語れると、さらにうまく回っている気がします。

中竹: 大抵は皆、途中で不安になります。本当にこれでいいのかと。そうしたときに「いいに決まっているよ」ということを明確に示せると大きいです。

――メンバーにKPIを浸透させて、さらにメンバー自身が語れるようになってくると、それはチームの意識が統一されたということですね。

中竹: 当時の早稲田は選手が約120人、スタッフが約30人という150人ほどの組織でした。1軍から6軍まであって、毎週選手が入れ替わります。そんな中でも、今年のKPIはこれだというのを、ミーティングや面談、練習の中で徹底的に伝えます。恐らくほかのどのチームよりもミーティングが多く、しかも僕が話すというよりは、選手たちが僕にプレゼンテーションをするようにしていました。コミュニケーションの仕組みをガラリと変えました。


 2年目に見事優勝を果たしたわけだが、実はその栄光とは裏腹に、チームは最後までバラバラだったという。一体何があったのか? それに対して中竹氏は? (後編に続く

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