UFOキャッチャーが人の心を“つかみ”続けている理由:水曜インタビュー劇場(改良公演)(4/6 ページ)
アミューズメント施設などでUFOキャッチャーをプレイしたことがある人も多いのでは。UFOキャッチャーは1985年に登場したのに、なぜいまでも多くの人に愛されているのか。セガ・インタラクティブの担当者に話を聞いたところ、意外なことが分かってきた。それは……。
現場の声を聞くことに
土肥: その後も、新しいUFOキャッチャーが次々に登場していますよね。
深澤: 景品の上限が引き上げられたこともあって、景品のサイズがどんどん大きくなりました。ということもあって、開放感を重視して、景品がよく見えるデザインが増えていきました。以前の設計は開発者主導で動いていたのですが、2000年前後には設置する店舗の声を重視するようになりました。
一般的なビデオゲーム機は電源を入れるとすぐに遊ぶことができますよね。でも、UFOキャッチャーは違う。機械を納入したら、「はい、おしまい」といった世界ではなく、店舗側の「ひと手間」が欠かせないんですよ。ディスプレイのなかにどんな景品を並べるのか、どのように並べるのか、どのくらいの難易度にするのか。多くの人に遊んでもらうために、オペレーターさん(店舗スタッフ)が作業をしなければ遊べることができません。
このころになると、店舗によって設定方法が違っていました。例えば、小さな景品をぎっしり陳列するところもあれば、大きなモノを数個並べるところもある。ある店舗で、「機械の電源を入れると、エラーが出る」といった声がありました。どういう状況なのか、現地に足を運んでみたところ、びっくりしました。その店では、景品を天井まで高く積み上げていたんですよ。UFOキャッチャーは電源を入れると、センサーがきちんと稼働するかどうかをチェックするのですが、景品を高く積み上げていたのでエラーが出ていたんですよね。
景品を高く積み上げることは想定していなかったので、エラーが出ていた。このままではいけないということで、景品を高く積んでもエラーが出ないようにチェック方法を修正しました。
土肥: このほかにも、現場で驚かれたことはありますか?
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