見えないところも再現! バンダイの「ミレニアム・ファルコン」がスゴい:水曜インタビュー劇場(スター・ウォーズ公演)(1/6 ページ)
映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙船「ミレニアム・ファルコン」を再現したプラモデルが話題を呼んでいる。実物を徹底的に分析して再現しているわけだが、どのようにしてつくったのか。バンダイの担当者に話を聞いた。
いきなりだが、下の写真を見ていただきたい。
「な、なんだよ。『スター・ウォーズ』に出てくる宇宙船じゃねえか。それがなにか?」と思われたかもしれない。米国のSF映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の宇宙船「ミレニアム・ファルコン」であるが、写真は実際に撮影に使ったモデルをプラモデルに再現したモノである。
ECサイトのプレミアムバンダイで8月末に発売したところ、価格は4万3200円(税込)もするにもかかわらず、映画ファンを中心に売れているという。実物をよーく見ると、コクピット内のシートや計器類なども再現されているし、機種中央部の複雑な構造も忠実に表現されているし、レーザー砲の中など見えない部分までつくりこまれている。
パッと見ただけで「スゴい」と感じる商品なのに、プレスリリースにはこのように書かれている。「『スター・ウォーズ/新たなる希望』の撮影で使用された、膨大な情報量を持つ「1.7mの撮影用モデル」を徹底的に研究し、その情報やディテールを余すことなく再現するために1/72スケール(全長約482mm)での商品化を選択しました。そのため、機首サイドや機体上面後方などの細かいディテール、劇中での印象的なコクピットやレーザー砲の内部まで、徹底的に作り込むことができました」と。
肉眼では確認できないところも再現しているのに、「徹底的に研究」「徹底的に作り込む」である。リリースを作成した人を批判するわけではないが、この商品を見る限り、「徹底的」という表現では不十分なはず。現場で作成に携わった人はどのようなところに着目し、どのような苦労があって、どのようにして完成させたのか。PERFECT GRADE 1/72 ミレニアム・ファルコンを完成させるために2度も米国に足を運んだ、バンダイホビー事業部の福地英記さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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