これから急増する英語教師を「警戒」すべきか:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
都立高校に勤める米国人の英語教師が、16歳の女子高生にわいせつ行為をしたとして逮捕された。このようなニュースが報じられると、「外国人は危ない」といった声が出てくるが、本当にそうなのか。大切なことは……。【訂正】
2017年10月、都立高校に勤める米国人の英語教師が、16歳の女子高生にわいせつな行為をしたとして逮捕された。このニュースはメディアやネットでも大きく報じられたために記憶している人も多いかもしれない。
逮捕されたのは、米国人のジェイソン・アリソン容疑者(44)。女子高生とは6月に六本木でナンパして知り合い、「LINE」を交換。その後に待ち合わせをして自宅に連れ込み、犯行に及んだという。
今後、日本では外国人教師が増えることになる。東京都の小池百合子知事は、2020年の東京オリンピックまでに「JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)」を使って外国人の英語教師を現在の200人から400人に倍増させる計画を示唆している。また2020年には英語が小学3年生から必修になるため、全国の学校がJETプログラムを通じて外国語教師を増やそうとしている。このプログラムはこれからどんどん拡大されることになる。
そんな中で起きた今回のわいせつ事件。今回のアリソンのケースでは、外国人教師に辛辣(しんらつ)な記事をいくつか見かけた。「ロリコンヤンキー」と書くメディアまである。
筆者は最近、JETプログラムの関係者や外国人の話を聞く機会を得た。今後さらに国際化が進むことになる日本で、アリソンのような事件が大々的に報じられると、外国人がどんどん教育や行政の場に入ってくるのを不安視する人もいるだろう。今後、このような問題が増える可能性はあるのだろうか。
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