インタビュー
話題の「麺をすする音」打ち消すフォーク 日清食品が語る、その狙い:意外と予約数はピンチ(3/4 ページ)
日清食品が10月末に発表した、麺をすする音をカムフラージュするフォーク「音彦」。麺をすする音が外国人を不快にする「ヌードルハラスメント(ヌーハラ)」を解消できるというコンセプトが話題を呼んだ。日清食品に開発の経緯を聞いた。
海外メディア「日本人が変わろうとしている」
――音彦を発表してから、メディアや一般消費者からどんな反響がありましたか?
佐藤さん: 発表後数日間は、メディアからの取材が非常に多かったです。報道の切り口は「一体誰が使うんだ」「需要はあるのか」「実際に欲しい人はどれくらいいるのか」――など、面白がるものや、ビジネス的な観点のものが多かったです。
海外メディアからの取材も多かったのですが、彼らは「日本人が国際的なマナーに気を使い始めた」「日本人が、自ら食文化を変えようとしている」――といった真面目な切り口で報道しており、面白がる要素が日本より少なかった点が印象的でした。
渡邉さん: 一般の方にも、おおむね好意的に受け止めていただきました。われわれは「ヌーハラ」をポピュラーな社会問題だと思っていたのですが、「音彦をきっかけにヌーハラを知った」という人が意外に多く、驚かされました。
――PR動画では、麺をすする音よりもカムフラージュ音の方が大きかったため、ネット上では「そっちの方がハラスメントだろ!」と突っ込みをいれる声もありましたが……
佐藤さん: 音彦とBluetoothでつながったスマホから音が出る仕組みなので、音量はスマホ上で自由に調節できます。動画では、音が鳴ることの面白さ・楽しさを表現したかったので、あえて強調させてもらいました。
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