同じ駅なのに、なぜ「駅名標」の書体が違っているのか:水曜インタビュー劇場(もじ鉄公演)(6/7 ページ)
駅名が書かれている「駅名標」をじっくり見たことがあるだろうか。よーく見ると、鉄道会社によって書体が違っていたり、同じ駅でもデザインが違っていたり。また、全国的に新しいモノを設置する動きが広がっている。なぜ、このようなことが起きているのかというと……。
駅名標の情報量が増加
石川: 新幹線品川駅が開業したのは2003年のこと。新ゴはどんどん増えていて、ゴナはどんどん減っていたころなのに、なぜわざわざゴナを使ったのか。品川駅の新幹線のりばを見ると、先ほどご紹介したJR東海のこだわりがうかがえますよね。
土肥: 話は変わりますが、石川さんが注目している駅名標はありますか?
石川: 大きくわけて2つあります。ひとつは、2020年の東京オリンピックを控えて、多くの駅で駅名標を新しくしているんですよね。例えば、池袋の写真を見ていただけますか。
書体が違っていますが、そのほかに路線名を表すアルファベットと番号を組み合わせた「駅ナンバリング」を導入しているんですよ。路線記号はJRの頭文字の「J」と路線を表すアルファベットを組み合わせていて、池袋の場合は「JY13」。主な乗換駅はアルファベット3文字も併記していて、池袋の場合は「IKB」。ちなみに、秋葉原は「AKB」!
土肥: なんか分かりやすいような、分かりにくいような。
石川: あと、従来は日本語と英語で表記していましたが、中国語と韓国語も加えました。
土肥: かつてテレビのリモコンボタンが増えて、使い勝手が悪くなったことがありました。駅名標も情報量を詰め込みすぎると、視認性が悪くなるかもしれません。
石川: 既に「分かりにくくなった」という声があるんですよね。情報を追加すると、なかなか削除することは難しくなるので、視認性との両立が課題ではないでしょうか。
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