日本ハムはどうする? 中田と清宮が同じポジション問題:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
北海道日本ハムが早実のスーパー高校生、清宮幸太郎内野手と正式に契約を結んだ。ただ懸念材料もある。それは、チームの中心である中田翔内野手の処遇だ。ポジションは同じ一塁なので、どのように……。
日本ハム、「出て行きたければ、どうぞ」というスタンス
もちろん一時的な回避策はある。DHでの起用だ。「二刀流」で起用していた大谷翔平投手が今オフ、メジャー移籍することで大谷が登板しない日に打者として出場していたDHの出場枠が来季から空く。だから中田か、もしくは清宮をDHで起用すれば両者の一軍スタメン併用は事実上可能になる。だが、これを持続させることは長期的なビジョンで見ればプラスにはならない。
いくら清宮がオープン戦で脅威の活躍を果たそうが、実績十分で功労者の中田を差し置いて来季開幕一塁の座を奪うことは考えにくい。もし清宮の開幕一軍先発に首脳陣からゴーサインが出されるとすれば、DH起用で収まりがつくことになるだろう。来季開幕前の調整段階で中田が余ほどの絶不調に陥るかアクシデントにでもさいなまれない限り、清宮の開幕一塁は厳しいと考えるのが妥当だ。
中田を休養させる意味でDH起用し、その試合では代わって清宮を一塁として先発するケースはあるかもしれない。ただし、いずれにしても中田がいる限り、清宮が一塁の定位置を奪うことには“足かせ”になる。
実際、日本ハムの内部でも一部から次のような声が出ていた。
「DHでの起用が続けば、どうしても守備がおろそかになってしまう。ファームのデーゲームで守備をこなし、その後一軍のナイターに出場する“親子ゲーム”をこなさせながら清宮を攻守で育成していくこともできなくはないが、限界はある。そうなると中田が長くこのチームに居続けると、清宮育成を考える上では障害になってしまう。それは否定できない」
そういう背景もあって今オフの日本ハムは中田を無理に引き留めようとはせず「出て行きたければ、どうぞ」というスタンスになっていた。だからこそ契約更改の席上で日本ハム側は中田に推定ながら大幅ダウンとなる8000万円減の年俸2億円を提示したのだ。是が非でも残留させたかったのであれば、いくら今季成績がひどかろうとももう少し温情を見せていたはずである。
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