20代が最も効果がなかったと考える「働き方改革」の施策は「プレミアムフライデー」――人材会社UZUZの調査でこんな結果が出た。「全ての人が享受できるわけではなく、どこかにしわ寄せが生じている」「もう行われていないに等しい」などが理由に挙がった。
プレミアムフライデーに対しては、20代の男性30.4%、女性16.3%が効果がなかったと答えた。
また、人材流出などを防ぐため、企業が「給与の前借り」を許可する動きも一部で広がっているが、20代には批判的に捉える人が多く、「規律が損なわれる」「給料は働いた上でもらうものだ」との声が集まった。
効果的だった施策は?
20代が最も効果的だったと考える施策は「在宅ワーク」(男性20.7%、女性12.6%)。理由は「家族との時間を持つことで気持ちが安らぐため」「仕事をおろそかにしなければ、どこで仕事をしても関係ないため」など。
このほか、「育休・産休」「残業規制」「フレックスタイム制」「副業・兼業」などを支持する声も多かった。既存の制度以外では、「労働基準法の違反に対する罰則を強化してほしい」「消化できなかった有給休暇を企業が買い取る制度がほしい」といった意見が出た。
UZUZは「制度が導入されても、機能していないケースがある。制度が職場で機能するためには現場の声を聞き続け、制度を微調整させていくしかない」と提言している。
調査は11月16〜21日に、UZUZの転職サービスに登録する第2新卒・既卒の20代男女135人を対象にインターネット上で実施した。
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