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“食べ物付き”情報誌が変えたい「消費者の意識」とは:新編集長が各地で誕生(3/4 ページ)
食べ物が“付録”として付いてくる情報誌「食べる通信」――。生産者の情報を消費者に届けることが目的だ。発起人の高橋博之氏は、なぜこのような取り組みを始めたのか。
全国に広がった「食べる通信」
協力者が集まるまでは、取材、執筆、撮影、編集の制作プロセスの全てを高橋氏が担当した。記事に取り上げる生産者には多いときで4〜5回以上会い、話を聞く。徹底取材した内容を約1万字のボリュームでまとめる。この作業を毎月続けた。
しかし、月額購読料(2580円)が高かったこともあり、最初の頃はなかなか購読者が増えずに苦労したという。それでも地道に活動を続けたことで高橋氏の活動が口コミで広がり、購読者も増えていった。結果的に創刊から1年半で、購読者は上限の1500人に達した(付録の食材を確実に届けられるようにするため上限を設けている)。
そして現在、冒頭でもお伝えしたように「東北食べる通信」の取り組みは東北を超えて、39の地域に広がっている。
高橋氏のビジョンに共感し「自分の地元でも『食べる通信』をやりたい」と、声を上げる人が各地で次々と現れたのだ。会社経営者や大企業に勤めるサラリーマン、女子高生、主婦など、「新編集長」たちの経歴はさまざまで面白い。
なぜ東北食べる通信は全国に広がったのか。
「生産者が疲弊しているという課題は、東北だけではなく、地方全体が抱えています。東北は、被災したことによってその課題が顕著になっただけです。そして、私だけでなく地元の生産者を支えたいと考える消費者が全国各地にいたということです。食べる通信は、2020年までに100以上の地域に展開していきます」
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