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【一問一答】社長交代のKDDI 田中・高橋両氏が明かす、それぞれの思い「ライフデザイン企業への変革」がテーマ(1/2 ページ)

KDDIが、田中孝司社長が代表取締役会長に就任し、後任に高橋誠副社長が昇格する4月1日付人事を発表。記者会見では両氏が報道陣からの質疑応答に応じ、それぞれの思いを語った。

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 KDDIは1月31日、田中孝司社長が代表取締役会長に就任し、後任に高橋誠副社長が昇格する4月1日付人事を発表した。同日開催された記者会見では、両氏が報道陣からの質疑応答に応じ、それぞれの思いを語った。

 2010年に社長就任後、約7年にわたってトップを務めた田中氏が退任を決めた理由と、高橋氏が目指す“新しいKDDI”の姿とは――。

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握手する田中・高橋両氏

田中氏「長くやるとろくなことはない」

――社長交代を決めたタイミングと理由は。

田中社長: 定番の答えだが、10年末に社長交代したときから次を誰にするか考えてきた。その後打ち出した「3M戦略(マルチユース・マルチネットワーク・マルチデバイス)」が成功した段階で、長くやるとろくなことはないと感じ、退任を意識した。

 社長交代を告げたのは昨年11月末頃だ。来年度は3カ年の中期経営計画の最終年度であるため、トップ交代に最適なタイミングと判断した。新体制下で達成を目指したい。

――なぜ高橋氏を新社長に決めたのか。

田中社長: 高橋氏は第二電電企画創業時から今に至るまで、会社の成長に貢献してくれた。現在は経営戦略本部長として私を支えてくれている。

 高橋氏の強みは、会社の行き先を決める力があること。われわれは今後、さらにチャレンジしなければならない立場だ。そのため、ある程度リスクがあっても前に進む力がある点を買って高橋氏を後任に選んだ。

ソフトバンクの「iPhone」独占に終止符

――「3M戦略」の成功だけでなく、ソフトバンクが独占販売していた「iPhone」を12年からKDDIで販売した点も田中社長の大きな功績ではないだろうか。

田中社長: 当時のKDDIはスマホ市場で後手に回っていた。そのため、メーカーを問わず、幅広いスマホを展開する方針にかじを切った。私自身もApple製品のファンで、1984年に「Machintosh」が出た時からのユーザーだ。

 当時から、Apple製品のUX(ユーザーエクスペリエンス)の高さは日本人にとって最適だと考えていた。結果として、12年以降のiPhoneは当社の業績に多大な貢献をしてくれた。

“田中プロ”として親しまれてきた

――報道陣や一般ユーザーから“田中プロ”として親しまれてきた。われわれと接する上で、どのようなことを意識されていたのか

田中社長: 私は関西人で、常に笑いを大切にしてきた。メディアの方々とも、できる限りコミュニケーションを取りたいと思ってきた。7年間という長い間、皆さんとお話できてありがたいと思っている。

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