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データから分かってきた。有料会員は、パ・リーグの試合をこのように見ている:水曜インタビュー劇場(7万人公演)(1/5 ページ)
「パ・リーグTV」の会員数が伸びている。パ・リーグの試合をネット(有料)で見ることができるサービスだが、なぜ好調なのか。運営をしているパシフィックリーグマーケティングの担当者に話を聞いた。
東京都日本橋。隅田川沿いにあるビルの一室で、50人前後のスタッフが大型テレビに映し出されているプロ野球の試合をじっと見ている――。ネット上でパ・リーグの試合を中継する「パ・リーグTV」を編集しているメディアセンターの光景だ。
「パ・リーグTV? 聞いたことがないなあ」という人に、簡単に紹介しよう。2007年にパ・リーグ6球団が共同出資で設立されたパシフィックリーグマーケティング(以下、PLM社)が運営しているネット動画配信サービスで、有料会員(月950円〈税別〉〜)になれば、パ・リーグ主催の試合を見ることができるほか、VOD(視聴者が見たいときに視聴できる)でも楽しむことができる。会員数は右肩上がりで伸びていて、現在は7万人を超えている。
PLM社の初年度の売り上げは約1億7000万円だったが、16年度は約17億円に。17年度は18億円超を見込んでいる。急成長を牽引しているのは、12年にスタートしたパ・リーグTVを含むデジタル領域で、収益の約8割を占めているという。
「野球なんて見ないよ」「ネットでお金は払いたくない」といった声があるなかで、PLM社はどのようにして会員を増やしたのか。また、会員はパ・リーグの試合をどのように楽しんでいるのか。同社のマーケティング室で室長を務める荒井勇気さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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