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過剰な「お客様のため」を見直せば生産性は上がる:サービス領域の絞り込みが鍵(4/5 ページ)
人手不足に苦しむ飲食業界や小売業界では生産性向上はすぐに取り組むべき課題だ。そのためには、「お客様のため」という名のもとにはびこる不要な業務を削減することが必要だ。
新人の離職を防ぐ
3点目は新人の早期離職を防止することだ。
従業員獲得にはコストがかかる。求人広告や採用サイトの構築といった金銭的なコストだけでなく面接時間の確保も必要だ。だが、せっかく採用に至ったのに1週間で突然職場に来なくなるというのは珍しくない。どうして離職してしまうのか。
庄司氏は「業務をしっかり教えてくれないことへの不満」と「職場での精神的ケアの重要性」を挙げる
「アルバイトは基本的にやる気はあります。新しい職場に来る前は期待に胸を膨らませているものです。ただ、期待が裏切られてしまうことで辞めるケースが多いのです」
特に調理場などでは多くの専門用語が飛び交う。業務内容の説明もほとんどなく現場に放り込まれ、ちょっとしたミスで大声で怒鳴られる――。最近の20代は褒められることや怒られることへの感度が高いため、こういったことをきっかけにすぐ退職してしまう。庄司氏は「手順を教えない」「理不尽な扱いをしない」といったマイナス要素を取り除くだけで大きな効果が期待できると指摘する。
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