全力で駆け抜けた川崎宗則から、学ぶべきこと:赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)
福岡ソフトバンクホークスが川崎宗則内野手の退団を発表した。なぜ川崎は多くのファンから愛されたのか、なぜ心の病を患うことになったのか。彼の素顔は……?
2018年のプロ野球開幕を前に衝撃のニュースが飛び込んできた。
福岡ソフトバンクホークスが川崎宗則内野手の退団を発表。本人の談話として、昨季の夏場以降から自律神経の病気にかかり、体を動かすのを拒絶するようになったため、球団側と協議の末に自由契約という形で野球から距離を置いて心と体の回復につとめることも明かされた。自由契約となることから他球団への移籍も可能だが、川崎本人にその意思はなく事実上の現役引退となる。
球団側が任意引退の扱いとしなかったのは、川崎の「心の病」を治すことが先決であり、それを実現させるべく野球の世界から一旦離れて小休止できる環境を整えようと、とりあえずソフトバンク所属の肩書きを外す手続きを取ったからに他ならない。簡単に言えばホークス側は、“引退するかどうかも含めて今後の人生については病気が治ってから決めればいいので、今はまず自分の好きなようにやってリラックスしてほしい”というスタンスを本人に示したということだろう。
川崎は、鹿児島工高から1999年のドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)に入団し、04年に最多安打と盗塁王のタイトルを獲得。12年から米球界へ移籍し、マイナー契約からメジャーリーグ昇格も果たしてシアトル・マリナーズ、トロント・ブルージェイズ、シカゴ・カブスで通算5シーズンを過ごした。そして昨季から6年ぶりに古巣復帰を果たしたが、両足のアキレス腱に痛みを抱えながらプレーをし続け、“だましだまし”のコンディションに人知れずさいなまれていた。リハビリから復帰した矢先の昨年9月、今度は二軍の試合で左ふくらはぎも痛めてしまい、満身創痍(そうい)となって満足な動きすらできなくなっていた。
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