なぜオジサンは「孤独」の犠牲者になりやすいのか:土曜インタビュー劇場(ぼっち公演)(6/6 ページ)
会話をあまりしなくて、困ったときに頼れる人がいなくて、近所付き合いもしないオジサンがいる。こうした「孤独」な状況になぜ追い込まれたのか。『世界一孤独な日本のオジサン』の著者、岡本純子さんに話を聞いた。
オジサンが孤独になった原因
土肥: 会社で「部長」「課長」と呼ばれた人たちも、55歳の役職定年でそのポストを外れてしまう。同じ仕事をしていても、給料はガクンと下がる。部下もいなくなる。そして、定年を迎えて、承認欲求を満たしてくれる場を失ってしまう。そうした人たちの受け皿として、商店街などの空きスペースを利用するというわけですね。
岡本: 肩書を失って、給料は下がって、部下も失う。そうなると「なんでオレが……」と被害者意識が高まる。その意識が怒りになり、不機嫌なオジサンが多くなる。当然、そうした人は周囲との関係もうまくいかなくなるので、末路は孤独。誤解していただきたくないのですが、孤独になった責任がオジサンだけにあるわけではありません。孤独に追いやった会社の仕組みにも問題がありますし、第三の場所をつくってこなかったコミュニティにも問題がある。つまり、「犠牲になった」とも言えるわけです。
土肥: ぎ、犠牲になりたくない、なりたくない。考えてみれば、すべてのオジサンが孤独になっているわけではありません。周囲の人と仲良くコミュニケーションができている人もたくさんいますよね。そうした人から脱孤独のヒントを得ることができるかも。
岡本: 次に、孤独にならないための処方せんをお伝えしますね。それは……。
(つづく)
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