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「無印良品」運営元に措置命令 ソファカバーに「はっ水加工」なし:原因は「社内の伝達ミス」
消費者庁が良品計画に景表法違反で措置命令を出した。「無印良品」が展開したソファカバーの商品タグなどに、はっ水加工を施したように見せかけた表示があったため。同社側は「伝達ミスだった」と説明している。
「無印良品」が販売したソファカバーの商品タグなどに、はっ水加工を施したと表示していたのに、実際には施されていなかったとして、消費者庁は4月25日、運営する良品計画に対し景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出した。
同庁によると、良品計画は2015年6月18日〜18年1月4日に展開した「綿ポリエステル変り織ハイバックリクライニングソファ」のシーター用、アーム用、ヘッドレスト用、オットマン用――などのカバー計159件の商品タグ、店頭POP、カタログに「はっ水加工を施しました」などと記載していた。
具体的には「太さの違う糸を使ってざっくりと織り上げた生地に、はっ水加工を施しました」などと記載。「※表面に水をはじく加工をしていますが、生地の織目から水が染み通ることがあります」とのただし書きを付記するケースもあった。
だが実際には、対象商品はいずれもはっ水加工が施されていなかった。
消費者庁は一連の表示に対し「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害する恐れがあると認められる」と判断。顧客・従業員への周知徹底と再発防止を求めた。
社内の伝達ミスが原因
良品計画は同日「信頼を裏切る結果となり、心よりおわび申し上げる」との謝罪文を発表。発生要因については「製造工場の変更に伴ってはっ水加工をやめたが、社内の伝達ミスによって過去のタグや店頭POPをそのまま使用していた」と説明している。
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