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スシローの進化についていけなかったかっぱ寿司:1人負けした理由(3/5 ページ)
かつて業界をリードする立場だったかっぱ寿司が、競合他社に次々と追い抜かれている。逆転を許してしまった背景にはいったい何があるのだろうか。
台頭するライバル
かっぱ寿司が苦戦している理由はファミレスやコンビニといった他業態との競争はもちろん、競合他社が台頭してきたからでもある。
回転すしは「予測ビジネス」である。来店客数や顧客ニーズを精度高く把握し、廃棄率を下げ、そこで生まれた利益を還元する仕組みをいかに構築するかが重要となる。
スシローグローバルHDの広報担当者は「当社はITを活用して効率よく店舗を運営する仕組みづくりを進めてきた」と説明する。例えば、02年に特許を取得した「回転すし総合管理システム」がある。これは、皿にICチップを埋め込んで商品を単品管理するもので、レーンを一定以上移動したすしを自動廃棄仕組みだ。
くら寿司は食べ終わった皿をカウンターに備え付けてある皿ポケットで回収する「皿カウンター水回収システム」で特許を取得している。
このように、各社は経営合理化の仕組みを競って開発してきた。
経営合理化の指標に販売管理費率がある。売上高に対する販売費及び一般管理費(人件費や広告宣伝費など)の割合を示し、低いほうが望ましい。販売管理費率はカッパ・クリエイトが51.5%(17年3月期)なのに対し、スシローグローバルHDは45.4%(17年9月期)と6.1%も差をつけている。かっぱ寿司は経営合理化の面で遅れているといえるだろう。
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