4241日ぶりに勝利をつかんだ、松坂大輔と倫世夫人の絆:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
平成の怪物、松坂大輔投手が12年ぶりに白星をつかんだ。勝利を手にした日は母親の誕生日だったのにもかかわらず、ウイニングボールは「家族」に渡すという。なぜ妻や子どもに渡すのかというと……。
「平成の怪物」と呼ばれる男
家庭でデンと構える怖い奥さんに対し、うだつの上がらないサラリーマンの夫がビクビクしながら仕事に向かう。以前までは正直、松坂家にそのような印象を持っていたが、それは誤解だったようだ。この場を借りて訂正し、謝らせていただきたい。ただ、そういう見方を払拭(ふっしょく)させることができたのもすべては12年ぶりにNPBで白星をマークしたからこそだ。
これからも倫世夫人ら家族から感じ取る「愛」を力に変え、我々が予想もできないような復活ロードを歩み続けてほしい。松坂は「平成の怪物」と呼ばれる男だ。モンスター級のサプライズを今後も次々と登板で巻き起こすことを期待する。
そして海を隔てた超遠距離の単身赴任生活でも、これだけの夫婦間の絆と家族の愛を感じ取れる松坂家は、ある意味において同じ境遇に置かれているビジネスパーソンたちの良きお手本となるかもしれない。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
関連記事
- ネコのドラえもんが、ネズミのミッキーに絶対勝てない理由
一般的にネコはネズミより強いが、コンテンツの世界では、ネズミがネコを圧倒している。最新作の『映画ドラえもん のび太の宝島』は興行収入が44億円を超えているが、ディズニー映画に比べると20分の1ほど。なぜこれほどの差がついてしまったのかというと……。 - 卓球王者の張本が、いまひとつ支持を得られない要因
全日本卓球選手権の男子シングルス決勝で、14歳の張本智和が王者・水谷隼を破って優勝した。最年少優勝の偉業を達成したのに、いまのところ“張本フィーバー”は起きていない。なぜ新王者がいまひとつ支持されないかというと……。 - 鉄人・衣笠祥雄氏は、なぜカープの監督になれなかったのか
元広島東洋カープの衣笠祥雄氏が死去した。71歳だった。2215試合連続出場記録の金字塔を打ち立てた名選手だったのに、なぜカープの監督になることができなかったのか。複雑な人間模様と舞台裏のドラマが激しく交錯していて……。 - それでもTEACが、カセットデッキをつくり続ける理由
オーディオメーカーのTEACがダブルカセットデッキを発売した。カセットテープ市場は20年以上前から縮小しているのに、なぜこのタイミングで新製品を投入したのか。同社の担当者に理由を聞いたところ……。 - 6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由
6畳弱の狭い物件が人気を集めていることをご存じだろうか。物件名は「QUQURI(ククリ)」。運営をしているピリタスの社長に、その理由を聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.