離島に進出するドンキ 客の半分は外国人:売り上げは好調(1/2 ページ)
ドン・キホーテが離島に出店している。16年にとある島に出店したところ業績が好調だったため、別の島への進出も計画しているという。いったいどのような狙いがあるのだろうか。
ドン・キホーテが沖縄県の離島に出店しているのをご存知だろうか。
沖縄県に同社が進出したのは2012年。「MEGAドン・キホーテ宜野湾店」を皮切りに、うるま店、名護店、国際通り店を相次いでオープンしている。これらは全て沖縄本土の店舗だ。
16年には、初の離島への出店となる「ドン・キホーテ宮古島店」(沖縄県宮古島市)をオープンした。同社広報によると、宮古島店の業績は好調であり、18年8月には「ドン・キホーテ石垣島店(仮称)」(沖縄県石垣市)をオープンする予定だ。
なぜ、ドン・キホーテは離島に出店するのだろうか。
宮古島で培ったノウハウを生かす
宮古島店を出店する際、同社はプレスリリースで「国内初となる『島』への商品供給というインフラ整備を図り、今後の島出店の可能性を広げるモデル店舗です」と解説している。沖縄本土とは違い、離島への出店・運営にはさまざまな困難がある。宮古島店で培ったノウハウをもとに、ほかの離島へ進出する意図があった。
売り上げ好調な宮古島店の特徴は2点ある。
1点目は、地元客に日常的に利用してもらえるよう生鮮食品のラインアップを強化していること。2点目は、観光客向けにマリングッズのコーナーや沖縄土産・地酒コーナーを設けていることだ。
宮古島店の客層は「半分が地元客で、残りの半分がアジア系を中心とした観光客」(同社広報)。ドン・キホーテが得意とするインバウンド需要に応えるノウハウを生かしており、抹茶味の菓子や有名ラーメン店の即席めんなどが売れているという。
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