イチローの復帰は夢物語ではない、過去の実例:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
イチロー外野手がプレーヤーとしての活動を小休止することになった。「引退」という言葉はあえて使っていないが、事実上の「引退」といった声が多い。このまま本当に現役を去ってしまうのか。大リーグで活躍した選手を見ると、実は復帰したケースがあって……。
イチローも「復帰」することができるのか
こうした近年におけるブランクをものともしない過去の現役復帰例と照らし合わせれば、イチローも来季以降の「カムバック」が決して夢物語の話ではないと信じたい。
実際にマリナーズのジェリー・ディポトGMは7日(日本時間8日)、地元シアトルのラジオ局のインタビューでイチローの選手復帰について「来季、特に東京でイチローがユニホームを着る姿を見られる可能性は高い」と来年3月の日本開幕戦の場で再びプレーすることを匂わせたばかり。さらに「球史に残る象徴的な選手の1人であり、2つの国でレジェンド。その世界的な存在感を逃すには大きすぎる」と、このまま引退の道を歩んでいくことには否定的な見解も示した。
ディポトGMのコメントの解釈は人それぞれだが個人的には来季以降、東京だけでなく米国の地でも公式戦の場でイチローがメジャーリーガーとしてプレーすることをほのめかしたようにも受け取れる。
これまでもイチローはことごとく常識を打ち破り、数々の記録を打ち立ててきた。だからこそ、このフロント入りによって事実上の引退と決め付けるのは早計だ。再びメジャーリーガーとしてレギュラーシーズンでのプレーを継続させるため来季「カムバック」を果たすことを多くの人が待ち望んでいる。
自身が発言した「野球の研究者」として46歳を迎える来年もグラウンドに帰って来て、また世界中を驚かせてほしい。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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