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イオンが発売するお値打ちでマダイそっくりな新魚種:亜熱帯に生息(2/2 ページ)
イオンがマダイそっくりな新魚種を発売する。台湾で養殖したものをグループのスケールメリットを生かして仕入れて、低価格を実現した。イオンは今後国際的な認証制度に基づいた養殖魚の扱いを増やすというが、その背景にあるのは?
天然に頼るリスク
現在、新興国で所得水準が向上していることや、先進国で魚がヘルシーな食材として注目されてきたことを受けて、世界中で魚の争奪戦が起きている。「全般的に魚類の価格は高騰しており、日本が買い負けるケースもある」(松本部長)。近年、天然のスルメイカやサンマが不漁により、店頭価格が高騰するニュースが報じられたが、仕入れを天然だけに頼ることにはリスクが伴う。養殖場と提携することで、イオンが求める品質の魚を安定的に仕入れる狙いがある。
また、生鮮魚介類に寄生している「アニサキス」による食中毒被害が広く知られたことで、鮮魚の売り上げに悪影響を与えているが、イオンが仕入れている養殖魚ならば、そのリスクは大幅に減らせると松本部長は考えている。
世界で流通している魚は、天然魚より養殖魚の割合が高くなっているという。安定供給や「安全・安心」という面でも、いずみ鯛のような養殖魚は今後は増えていくだろう。
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