福岡から出てきた私が入社3カ月で店舗運営を任された話:社会課題解決企業で働く福岡娘の奮闘記(3/5 ページ)
ゲイトという会社で働いている尾方です。この会社に入社してすぐ、ある居酒屋店舗の運営を任されることに。そこでのエピソードを基に、仕事における「目標」の大切さをお話ししたいと思います。
お客さんを増やすことの意味
浜松町の店はメンバーも総チェンジで、ほとんど経験者がいない中でのチャレンジでした。しかし、この状況で成功することが、どんな組織体制でも結果を出せるのだという証明につながります。当然、私はやる気に満ち溢れていました。しかし、初めての挑戦で、慣れないこと、分からないことだらけ。私も自分のことでいっぱいいっぱいになってしまいました。メンバーのフォローをしっかりできず、開始から1カ月も経たずに離れていくメンバーが出ました。
11月。毎日のように来てくれるお客さんへの対応に加えて、そのほか店の運営に必要な発注作業など基本業務をこなすのに必死な状況。目標であるお客さんを増やす活動がおろそかになっていました。一般的な居酒屋はキャッチを外注していて、外に立ってお客さんを呼び込む人たちは別にいました。この店ではそのビジネス構造を変えようとしていたはずなのに、結局、外注という手段に甘えてしまう自分がいました。11月後半に差し掛かるころ、その状況を察した社長から「それじゃ何も変わらない。目標も達成しない」と厳しく指摘されました。
一方で、メンバーにお客さんを増やすことの意味について伝えるのに苦労しました。当たり前ですが、ビジネスはお客さんに喜んでいただくことが大前提です。だから、「お客さんの数を増やす」以前に、どうやって喜んでもらうかを考えなくてはなりません。実はここが抜けてしまいがちなのです。
実際、私も福岡で社長として働いていたとき、お客さんがどうかよりも、売り上げを伸ばさないといけないなど、そういった方向に走ってしまう人たちを見てきました。ビジネスの基本は「お客さんを喜ばせること」。その場しのぎで、その日、その時のお客さんの数だけ増やしても意味がありません。私たちのファンになってくださるお客さんを増やしていくことが、つまり来客数を増やすということなのだと、メンバーに伝えていきました。
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